ロスジェネ中年がブラック上司になりやすい理由


ロスジェネ中年がブラック上司になりやすい理由


 

ロスジェネ中年がブラック上司になりやすい理由

 バブル崩壊後の’93〜’05年の就職氷河期に社会に放り出され、その後のキャリア形成期にデフレとなり、給料が上がらないまま36〜48歳の中年になったロスジェネ世代。就職、結婚、資産形成など人生におけるさまざまな局面で辛酸を舐め続けたロスジェネ中年たちは今、新たな問題に直面している。およそ2000万人いるといわれる、社会が生み出した「ロスジェネ中年」に救いはあるのか。そのリアルに迫る!



◆就職氷河期に生きた根性論が部下にパワハラ認定される!



 今のロスジェネ中年の多くが抱える問題点として挙げられるのが、ブラック上司型だ。大手商社で営業課長を務めた平岩剛さん(仮名・42歳)もその一人。



「ずっと“現場主義”で、がむしゃらに仕事に取り組み続けました。営業成績も良かったから38歳で課長になったんですが……、どうやら発言は常に“上から目線”らしいんです。決定的になったのは部下を叱咤激励する意味で、『俺は就職氷河期を乗り越え、がむしゃらに働いた。ゆとり世代は仕事がとろい。もっと頑張れ!』という発言が、のちに会社からパワハラ認定されたことでした」



 ブラック上司のレッテルを貼られた平岩さんは、会社に居づらくなり小さな食品メーカーに転職。そこでも実績を買われ管理職になるが、再び「ブラック上司」と言われる状況に。なぜ、彼らはブラック化するのか、キャリア・カウンセラーの錦戸かおり氏は次のように分析する。



「大企業では長らく新規採用が見送られていたため、役職のポストにはバブル組がずっと座っていました。そのためロスジェネ世代に管理職の出番が回ってくるのが遅く、なれてもプレーイングマネジャーの役割を課せられた人が多い。まだまだ自分もプレーヤーとして多忙のため、部下に余裕を持った接し方ができない。特にゆとり世代の働きに物足りなさを感じてしまうのでしょう」



 ブラック上司の根底にあるのは、ロスジェネ中年の不遇のキャリア形成なのかもしれない。



イラスト/神林ゆう

― ロスジェネ中年の絶望 ―

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